この記事は公式サイトと公開されている情報をもとにまとめています。筆者が見積もりを取った体験談ではありません。参加保険会社やサービス内容は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトでご確認ください。

一括見積もりって気になるけど、営業の電話がしつこいと聞いて怖いです。

そこが一番の不安ですよね。仕組みを知れば、受け取り方は自分で選べます。
- 一括見積もりのデメリット3つ
- 連絡がしつこくなるのを防ぐ方法
- それでも使う価値があるのか
- 申し込む前にやっておくこと
火災保険の一括見積もりを調べると、デメリットの話が必ず出てきます。
なかでも多いのが営業連絡の心配です。結論から言うと、連絡は来ます。ただし受け取り方は選べます。
私は保険会社に約7年勤め、AFP(ファイナンシャルプランナー)として相談を受けてきました。良いところだけでなく、不便な点も先にお伝えします。
デメリット1 複数の会社から連絡が来る

いちばん心配されるのがここです。一括見積もりという仕組み上、連絡が来ること自体は避けられません。ただ、来る理由と防ぎ方を知っておけば、思っているほど負担にはなりません。順番に見ていきましょう。
連絡が来るのは見積もりのため
そもそも、なぜ連絡が来るのでしょうか。
火災保険の保険料は、建物の構造や築年数、立地で変わります。入力した情報だけでは足りないことがあり、確認のために連絡が入るのです。
売り込みというより、見積もりを作るために必要な確認だと考えてください。
連絡の手段は要望欄で指定できる
申し込みの画面には、要望を書き込む欄があります。
連絡はメールでお願いしますと書いておけば、電話が減ります。日中は仕事なので夜にお願いします、という書き方もできます。
ここを空欄のまま申し込む方が多いので、ぜひ使ってみてください。
早めに返事をすれば終わる
連絡が長引くのは、返事をしないまま放っておいた場合です。
見積もりがそろったら、断る会社にはその旨を伝えましょう。他社に決めましたと一言返せば、そこで終わります。
ネット経由なので、対面よりずっと断りやすいはずです。
デメリット2 比較できるのは参加14社まで

2つめは、比較できる範囲の話です。一括見積もりという名前から、国内のすべての火災保険を比べられると思われがちですが、そうではありません。ここを誤解したまま使うと、期待とのずれが生まれます。
参加している会社だけが対象
比較できるのは、そのサービスに参加している保険会社です。
インズウェブの公式サイトでは、参加保険会社は14社と案内されています。大手の損害保険会社が含まれる一方で、入っていない会社もあります。
世の中で一番安い火災保険が必ず見つかる、という仕組みではないわけです。
共済は比較の対象外
県民共済やこくみん共済といった共済は、一括見積もりには出てきません。
共済は保険会社とは別の制度で運営されているためです。共済も候補に入れたい方は、別途それぞれに問い合わせる必要があります。
共済との違いは県民共済だけで大丈夫?足りない人の3条件で解説しています。
それでも1社だけよりは広い
とはいえ、比べないよりはずっと良い状態です。
不動産会社にすすめられた1社だけで決めるのが、一番もったいない選び方です。14社でも相場はつかめます。
完璧を目指すより、まず比べてみることに意味があります。
デメリット3 対面では相談できない

3つめは相談のしかたです。ネットで完結する手軽さは、裏を返せば顔を合わせて話せないということでもあります。人によっては、ここが一番の引っかかりでしょう。
やり取りはメールと電話が中心
申し込みから見積もりの受け取りまで、基本はネットと電話で進みます。
窓口に出向く必要がないので、小さなお子さんがいる家庭には向いています。その代わり、その場で資料を見ながら質問することはできません。
どちらが良いかは、好みが分かれるところです。
質問は要望欄と返信でできる
相談が一切できないわけではありません。
公式サイトでは、カーポートや太陽光発電をどうすればよいかといった要望を書けると案内されています。届いた見積もりに質問を返すこともできます。
書いて伝えるのが苦にならない方なら、やり取りは十分でしょう。
対面がよい人の選択肢
じっくり対面で決めたい方には、別の方法もあります。
無料の保険相談なら、担当者と顔を合わせて相談できます。見積もりで相場を知ってから相談に行く、という使い分けも有効です。
どちらかを選ぶのではなく、両方を順番に使う手もあります。
それでも比べる価値がある理由

ここまで不便な点を3つ挙げました。それでも私が比較をすすめるのは、火災保険が比べるほど差の出る商品だからです。理由を3つに整理します。
同じ建物でも保険料が違う
火災保険の保険料は、会社ごとに計算の仕方が違うのです。
公式サイトでも、同じ住まいでも保険会社間で保険料が異なると説明されています。地震保険のように全社共通ではないということです。
保険料が一律の地震保険とは、ここが決定的に違います。
いらない補償を外せる
比べる過程で、自分に必要な補償がはっきりします。
浸水の心配が少ない土地なら、水災補償を外して保険料を下げる選択も可能です。逆に、足りない補償に気づくこともあります。
水災を外してよいかの判断は家が浸水したら火災保険は出る?水災補償の落とし穴にまとめました。
無料で契約の義務もない
金銭的な負担がないのも大きな点です。
公式サイトには、見積もりを取った会社と契約する義務はないと明記されています。今のままでよいと分かるだけでも収穫です。
失うのは入力の3分だけ、と考えると気が楽になります。
インズウェブとはどんなサービスか

ここで、サービスそのものを整理しておきます。名前は聞いたことがあっても、運営元まで知っている方は少ないはずです。安心して使えるかどうかの判断材料にしてください。
運営しているのはSBIグループ
インズウェブは、SBIホールディングスのグループが運営しています。
一括見積もりのサービスとしては運営歴が長く、火災保険のほかに自動車保険なども扱っています。聞いたことのない会社ではありません。
個人情報を入力するサービスなので、運営元は確かめておきたいところです。
入力は最短3分で無料
公式サイトに書かれている基本の情報をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参加保険会社 | 14社 |
| 入力にかかる時間 | 最短3分 |
| 利用料金 | 無料 |
| 契約の義務 | なし |
入力したあと、各社から順に見積もりが届く流れになります。
地震保険もあわせて見積もれる
地震保険は火災保険とセットでしか入れません。
公式サイトでは、地震保険は原則として自動でセットされると案内されています。不要なら外すこともできます。
地震保険の保険料はどの会社でも同じなので、差が出るのは火災保険の部分です。
申し込む前にやっておく3つのこと

同じ見積もりでも、準備をしてから申し込むと使える情報になります。保険会社にいた立場から、先にやっておきたいことを3つ挙げます。どれも30分あればできることばかりです。
ハザードマップを見ておく
最初にやりたいのが、自宅の災害リスクの確認です。
浸水の想定が無い土地なら、水災補償を外す判断ができます。逆に想定区域なら、残しておいたほうが安心です。
これを知らずに申し込むと、どの見積もりが良いのか判断できません。
割引の書類を探しておく
意外と見落とされるのが、割引に使える書類です。
住宅性能評価書や建築確認書があると、割引が使えることがあります。会社によってはオール電化やホームセキュリティの割引もあります。
書類が見つからないまま申し込むと、割引の無い見積もりになってしまうのです。なお、保険金で無料修理とうたう業者には別の注意が必要なので、火災保険の申請代行は危ないもご覧ください。
個人賠償責任特約を付けるか決める
火災保険には、日常生活の賠償に備える特約を付けられます。
自転車で人にけがをさせたときなどに使え、1契約で家族全員が対象になります。自転車保険を別に払っている方は、重複していないか確かめましょう。
詳しくは自転車保険は入らなくていい?火災保険の個人賠償責任で足りるかをご覧ください。
火災保険の一括見積もりのよくある質問

相談の現場でよく聞かれることをまとめました。気になる項目から確認してみてください。
本当に無料で使えるのか
公式サイトでは利用は無料と案内されています。見積もりを取った会社と契約する義務もありません。
賃貸でも使えるのか
賃貸は大家さんや管理会社の指定があることが多く、条件を先に確かめる必要があります。賃貸の方は賃貸の火災保険を切り替えて年6,500円節約した話のほうが役に立ちます。
住宅ローンの銀行に指定された場合は
加入自体が条件でも、保険会社まで指定されていないことがあります。変える前に金融機関へ確認してみてください。
見積もりが届くまでどれくらいか
会社によって差がありますが、数日から2週間ほどかかることがあります。更新や引き渡しの直前ではなく、余裕をもって申し込みましょう。
今の保険を途中で変えても損しないか
解約すると、残りの期間に応じて保険料が戻ることがあります。見直しの進め方は火災保険の見直し方にまとめています。
まとめ

デメリットも含めて、要点を振り返りましょう。
- 複数の会社から連絡は来る
- 要望欄にメール希望と書けば減らせる
- 比較できるのは参加14社まで
- 共済は対象外
- 対面相談はできない
- 利用は無料で契約の義務もない
不動産会社にすすめられた1社のまま入り続けるのが、一番もったいない状態です。先にハザードマップと割引の書類だけ確かめて、それから申し込んでみてください。

