この記事は一般的な医療保険の考え方をもとにまとめています。対象になる手術は商品によって異なります。ご自身の契約については、約款と保険会社にご確認ください。

検査のつもりだったのに、その場でポリープを取られました。

それは保険のうえでは手術です。請求できる可能性が高いですよ。
- ポリープ切除が手術になる理由
- 検査だけとの分かれ目
- いくつ取っても1回分になる話
- がんだったときに増える保障
大腸の内視鏡で、その場でポリープを取られることがあります。
検査のつもりでも、切除していれば保険のうえでは手術です。請求しないまま終わる方がとても多い処置です。
私は保険会社に約7年勤め、AFP(ファイナンシャルプランナー)として相談を受けてきました。どこで分かれるのかをお伝えします。
ポリープの切除は保険のうえでは手術

まず結論からお伝えします。切ったのであれば、手術です。
正式な手術名がついている
内視鏡でポリープを切除する処置には、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術という名前がついています。
公的医療保険で手術料が算定される処置なので、医療保険の手術給付金の対象になるのが基本です。
日帰りでも請求できる
入院していなくても、手術給付金は請求できます。
日帰りで受けた方ほど、手術という自覚がないまま忘れてしまいます。
入院すれば入院給付金も出る
ポリープが大きい場合や出血の心配がある場合は、1泊や2泊の入院になるでしょう。
治療のための入院なので、日数に応じて入院給付金も受け取れます。条件は入院給付金の2つの条件と4つの事例をご覧ください。
検査だけなら給付金は出ない

同じ内視鏡でも、何もしなければ結論は変わります。ここが一番の分かれ目です。
見るだけなら手術ではない
ポリープがなかった場合や、見つかっても取らなかった場合は検査です。
手術料が算定されないため、手術給付金の対象にはなりません。
組織を取っただけの場合
一部をつまんで調べる生検は、検査の扱いになります。
ポリープを丸ごと取ったのか、一部をつまんだだけかで変わります。
検査入院は目的で分かれる
自分の希望で受ける検査だけの入院は、入院給付金の対象になりません。
一方で医師にすすめられ、治療の必要があって入院したのであれば、生検でも請求できる見込みがあります。
同じ生検でも、入院の目的がどちらだったかで判断が変わります。
| 受けた内容 | 手術給付金 | 入院給付金 |
|---|---|---|
| ポリープを切除した | 出る | 入院すれば出る |
| 生検で一部を取った | 出ない | 医師が勧めた入院なら見込みあり |
| 見ただけで終わった | 出ない | 出ない |
診療明細書で手術名を確かめる

自分がどちらだったかは、書類を見ればわかります。推測で判断しないでください。
手術の欄にある名前を見る
会計のときに渡される診療明細書には、受けた処置の名前が並んでいます。
手術の欄に内視鏡的大腸ポリープという文字があれば、請求できます。
捨ててしまった場合
明細書が手元になくても、病院に頼めば再発行してもらえます。
保険会社に出す診断書を書いてもらえば、そこに手術名が入ります。必要な書類は保険金・給付金の請求ガイドにまとめました。
迷ったら請求してみる
対象かどうかを決めるのは保険会社です。
自分で判断してあきらめるより、書類を出して答えをもらうほうが確実です。
いくつ切除しても1回分

ポリープが複数あったときの扱いも、知っておくと納得しやすくなります。
同じ日なら1回の手術
1回の内視鏡で3つ取っても、手術給付金は1回分です。
数ではなく、受けた手術の回数で数えます。考え方は同じ日に2回手術したら手術給付金は?と同じです。
日をあらためたときは
多いときは、日をあらためて2回目の切除を受けることがあります。
この場合も、60日以内なら1回分にまとまる商品が多いところです。
それでも請求はしておく
1回分になるかどうかは、約款の書き方で変わります。
2回目も請求書類を出しておけば、判断は保険会社がしてくれるでしょう。
がんだったときは保障が増える

切除したポリープは、病理検査に回されます。結果によって受け取れるお金が変わるのです。
がんと診断されたら一時金
病理の結果でがんと診断確定されれば、がん保険の診断一時金が対象になります。
医療保険の手術給付金とは別に受け取れるお金です。
上皮内新生物だと減ることがある
粘膜にとどまる上皮内新生物だと、金額が下がる商品があります。
100万円のはずが10万円だった、という例もあります。くわしくはがん保険で給付金が減る2つのケースをご覧ください。
結果を待ってから請求する
病理の結果は、2週間ほどかかることがあります。悪性かどうかで、手術給付金の倍率が変わることもあるのです。
必要な書類も変わります。良性なら簡単な請求書で済むことが多いのですが、悪性だと診断書が必要です。
二度手間にならないよう、結果がわかってからまとめて請求しましょう。
保険のタイプで変わることもある

古い契約だと出ないのでは、と心配される方が多いところです。結論から言うと、そうとは限りません。
手術料算定タイプなら対象
公的医療保険で手術料が算定される手術を対象にするタイプです。
ポリープの切除は手術料が算定されるので、免責手術になければ対象になります。
88種類タイプでも見込みはある
古い88種類タイプでも、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術なら請求できる見込みがあります。
ただし60日に1回という限度が付くことがあります。タイプの見分け方は手術給付金の対象になる手術・ならない手術にまとめました。
古い保険を解約する前に
古いほうが不利とは限りません。
限度日数や倍率では古いほうが手厚いこともあります。判断の材料は古い保険は解約していい?をご覧ください。
大腸ポリープと保険のよくある質問

相談の現場でよく聞かれることをまとめました。気になる項目から読んでみてください。
人間ドックで見つかった場合は
人間ドックそのものは対象外ですが、その後の切除は別です。
治療として受けた処置であれば、手術給付金の対象になります。
窓口でいくら払うか
ポリープ切除を伴う内視鏡は、3割負担で2万円から3万円ほどが目安です。
入院すればもう少し増えますが、給付金のほうが上回ることもあります。
胃のポリープでも同じか
考え方は同じです。切除していれば手術として扱われます。
診療明細書の手術名を確かめてみてください。
次の保険に入れなくなるか
告知の対象にはなりますが、良性なら大きな影響は出にくい項目です。
経過観察が続いている場合は、その旨を正しく書きましょう。
何年も前の切除でも請求できるか
約款でさかのぼれるのは3年ですが、必要な書類がそろえば、3年以上たっても請求できるのが基本です。
まずは保険会社に連絡して、何が必要かを聞いてみましょう。
まとめ

要点を振り返りましょう。
- 切除していれば保険のうえでは手術
- 日帰りでも手術給付金は請求できる
- 生検でも治療目的の入院なら見込みあり
- いくつ取っても1回分
- がんなら診断一時金も請求できる
- 上皮内新生物だと減ることがある
- 病理の結果を待ってから請求する
検査のつもりだった人ほど、請求しないまま終わっています。
診療明細書を開いて、手術の欄に名前が入っていないか確かめてみてください。

