【相談事例】100万円のはずが10万円?がん保険の「上皮内新生物」で給付金が減らされる理由。

保険について
記事内に広告が含まれています。

「がんと診断された…」
ショックを受けながらも、加入していたがん保険の「診断給付金100万円」をあてにしていたのに、いざ請求してみたら「10万円しか支払われません」という回答。

「えっ、がんなのに?」「どうして10分の1なの?」

実はこれ、がん保険において非常によくあるトラブルの一つです。その鍵を握るのは、診断書に書かれた「上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)」という言葉です。

今回は、なぜ金額が減らされてしまったのか、その医学的な理由と、後悔しないための保険の選び方を分かりやすく解説します。


「悪性新生物」と「上皮内新生物」の決定的な違い

保険会社が支払う金額を決める際、最も重要視するのが「がん細胞がどこまで深く入り込んでいるか(浸潤しているか)」という点です。

悪性新生物(いわゆる「がん」)

  • 状態: がん細胞が表面の層(上皮)を突き破り、その下の「基底膜」を越えて深く入り込んでいる状態。
  • リスク: 基底膜を越えると、その下にある血管やリンパ管にがん細胞が入り込み、他の臓器へ転移するリスクが高まります。
  • 大腸の場合: 粘膜のさらに下の層である「粘膜下層」まで達しているものを指します。

上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)

状態: がん細胞が「上皮(表面の層)」の中に留まっており、基底膜を越えていない状態。

リスク: 基底膜を突き破っていないため、血管やリンパ管にがん細胞が入り込むことがなく、転移の心配がほぼありません。

大腸の場合: がん細胞が「粘膜下層」まで浸潤しておらず、「粘膜内」に留まっている状態です。


なぜ給付金が10万円(10%)に減らされたのか?

多くの保険、特に少し前に加入した保険では、以下のようなルールが設けられています。

「上皮内新生物の場合は、診断給付金の10%(あるいは50%)を支払う」

なぜこのような差があるのでしょうか?
保険会社の考え方はこうです。

  1. 治療が比較的簡単: 手術で取り切れば完治する可能性が非常に高く、入院期間も短く済むことが多い。
  2. 経済的負担が少ない: 転移のリスクがないため、術後の抗がん剤治療なども不要なケースが多く、費用がそこまでかからない。

このため、「命に関わる重い『がん(悪性新生物)』と同じ金額を出す必要はない」と判断されてしまうのです。


大腸がんは特に注意が必要!

特に相談が多いのが「大腸がん」です。
医師から「大腸がんです」と診断されても、病理検査の結果、「粘膜内」という判定であれば、保険上は「上皮内新生物」として扱われ、給付金がカットされる対象になります。

「粘膜下層」まで進んでいれば「悪性新生物」となり、満額の100万円が受け取れます。
わずか数ミリの浸潤の差で、受け取れる金額が90万円も変わってしまう。これが保険のシビアな現実です。


4. 損をしないために!今すぐ自分の保険をチェック

「自分のがん保険はどうなっているんだろう?」と不安になった方は、今すぐ保険証券を確認してみてください。

チェックすべきポイントはここです:

  • 上皮内新生物でも「同額(100%)」支払われるか?
  • 上皮内新生物は「10%」や「対象外」になっていないか?

タイトルとURLをコピーしました