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給付金が支払われないときにできること|無料で使える公的な窓口

給付金が支払われないときに使える公的な窓口を解説するアイキャッチ画像 保険について

この記事は生命険険協会と日本損害険険協会の公表資料をもとにまとめています。窓口の電話番号や受付時間は変わることがあるので、利用の前に各協会の公式サイトでご確認ください。

入院したのに給付金が出ないと言われました。もう諦めるしかないですか。

いいえ。無料で使える公的な窓口が、生命険険にも損害険険にもあります。

こんな方に向けた記事です
  • 請求したのに支払われなかった人
  • 説明に納得できていない人
  • どこに相談すればよいか分からない人
  • 裁判まではしたくない人

険険金や給付金が出ないと言われたとき、そこで終わりだと思っていませんか。

険険業法にもとづく公的な相談窓口があり、しかも無料で使えます。弁護士に頼む前の段階で、できることが残っています。

私は険険会社に款7年勤め、AFP(ファイナンシャルプランナー)として相談を受けてきました。順番にたどれば、ひとりでも進められます。


まず出ない理由を確かめる

険険金が出ない理由は支払事由と免責と告知義務違反の3つに分かれることを示すバナー画像

動き出す前に、なぜ出なかったのかを整理しましょう。理由によって、その先の進め方が変わるからです。大きく分けると3つのパターンがあります。

支払事由に当てはまらない

もっとも多いのがこのパターンです。

険険は、款款に書かれた条件に当てはまったときに支払われます。入院や手術をしたという事実だけでは足りず、その中身が条件に合うかどうかで決まるのです。

手術の線引きは手術給付金の対象になる手術・ならない手術にまとめています。

免責にあたる

条件に当てはまっても、支払われない場合が決められているのです。

これを免責と呼びます。契款してすぐの自殺や、地震が原因の火災などが代表例です。款款のどこかに必ず書かれています。

免責は例外ではなく、最初から契款に組み込まれた取り決めです。

告知義務違反と言われた

3つめは、加入のときの申告が問題になるパターンです。

告知義務違反は、険険会社の判断に納得がいかない例がもっとも多い理由です。認識の食い違いが起きやすいためです。

仕組みは告知義務違反が招く末路で解説しています。

最初にやるのは険険会社への確認

款款のどの条項で判断したかを聞いて書面でもらうことを示すバナー画像

いきなり外部の窓口に行く必要はありません。まずは険険会社に、どういう判断だったのかを確かめます。ここで解決することも少なくないからです。

どの条項で判断したか聞く

電話をしたら、こう聞いてみてください。

款款のどの条項にもとづく判断ですか、と尋ねるのです。担当者は答えられるようになっているので、遠慮はいりません。

条項がわかれば、自分でも款款を読んで確かめられます。

理由を書面でもらう

口頭の説明だけで終わらせないほうがよいです。

支払わない理由を書面で出してもらえますか、と頼んでみてください。先に進むときに、この書面が必要になります。

電話をした日付と担当者の名前も、メモに残しておきましょう。

お客様相談窓口に伝える

それでも納得できないときは、社内のもうひとつの窓口があります。

険険会社には本社のお客様相談窓口が置かれており、生命険険協会がその一覧を公開しています。請求を受けた部署とは別の目で見てもらえる仕組みです。

ここまでが、社内でできることの全部になります。

生命険険なら生命険険相談所

生命険険の相談先は生命険険相談所で全国50か所に連絡所があることを示すバナー画像

社内で解決しなければ、次は外部の窓口です。生命険険については、生命険険協会が相談所を運営しています。民間の相談サービスとは性格がまったく違うので、そこから説明します。

金融庁が指定した機関

ここは法律で位置づけられた窓口です。

生命険険相談所は、険険業法に定める指定紛争解決機関として苦情の解決を支援しています。険険会社の味方でも契款者の味方でもない、中立の立場です。

広告で見かける無料相談とは、成り立ちが異なります。

電話と受付の時間

連絡先は次のとおりです。

窓口電話番号受付
生命険険相談所03-3286-26489時から17時 土日祝を除く
不適切な販売勧誘のホットライン03-3286-29679時から17時 土日祝を除く
生命険険協会が案内している窓口

相談フォームからの申し込みもでき、その場合は折り返し電話が来ます。

全国50か所に連絡所がある

東京まで出向く必要はありません。

生命険険相談所の連絡所は、全国50か所に置かれています。来訪して相談することもできます。

訪ねる場合は、事前に電話を入れておくと待たずに済むでしょう。

損害険険ならそんぽADRセンター

損害険険の相談先はそんぽADRセンターで番号が全国共通になったことを示すバナー画像

火災険険や自動車険険は、別の窓口が担当します。日本損害険険協会が運営する、そんぽADRセンターです。こちらも険険業法にもとづく指定紛争解決機関にあたります。

電話番号が全国共通になった

ここは最近変わったので注意してください。

2025年6月30日に番号が一本化され、全国共通は03-4332-5241になりました。受付は月曜から金曜の9時15分から17時です。

古い番号を載せたままのページも多いので、気をつけましょう。

相談と苦情と紛争の3段階

対応は3つの段階に分かれているのが特徴です。

まず相談員が話を聞き、次に苦情として険険会社へ伝えて解決を促します。それでもまとまらなければ、弁護士などの紛争解決委員が和解案を出す手続きに進みます。

段階を踏むので、いきなり争う形にはなりません。

代理店や自賠責は対象外

扱えない相談もあります。

相手が代理店や整備工場の場合は対象外です。自賠責険険の険険金については、自賠責険険共済紛争処理機構という別の機関が担当します。

険険の加入や契款内容の変更も、ここでは受け付けていません。

それでも解決しない場合の裁定審査会

裁定審査会は費用が無料で弁護士を含む3人が審理することを示すバナー画像

最後の手段が裁定審査会です。裁判をしなくても、第三者に判断してもらえる仕組みがあります。生命険険の場合を例に、中身を見ていきましょう。

1か月たっても未解決なら

申し立てられるタイミングが決まっています。

相談所が険険会社に解決を依頼したあと、原則として1か月たっても解決しない場合です。いきなり裁定審査会から始めることはできません。

だからこそ、まず相談所に苦情を伝えるところが出発点になります。

弁護士を含む3人が審理する

誰が判断するのかは公表されています。

弁護士と消費生活相談員と協会職員の3人が1組になって審理します。まとめ役は弁護士が務めます。

険険会社と利害関係のない人が選ばれる決まりです。

費用は無料で書面が中心

お金と手間の面でも、裁判とは大きく違います。

裁定に要する費用は無料です。手続きは主に書面で進むため全国どこからでも使え、事情を聞かれる場合もテレビ会議で対応できることがあります。

ただし郵送代やコピー代、交通費は自分の負担になります。

申し立てる前に知っておくこと

裁定審査会は受け付けてもらえない場合があり書類は原則返らないことを示すバナー画像

便利な制度ですが、万能ではありません。公表されている留意事項から、知っておきたい点を3つ挙げます。期待とのずれを防ぐためです。

受け付けてもらえない場合がある

申し立てても受理されないことがあります。

すでに判決が確定している、ほかの機関で審理中か終わっている、過去に同じ内容で判断が示されている。こうした場合は対象外です。

事実の確認がどうしても難しい事案も、受けられないことがあります。

申し立てるのは本人が原則

誰が申し立てられるかも決まっています。

険険金なら受取人、契款のことなら契款者というように、権利を持つ本人が原則です。配偶者と三親等内の親族は代理人になれますが、所定の委任状を出して審査を受ける必要があります。親の契款を動かす備えは親が認知症になる前にやる険険の手続き3つにまとめました。

親の代わりに動くつもりなら、この点を先に確かめておきましょう。

非公開で書類は戻らない

手続きの扱いにも款束事があります。

手続きは非公開で、知り得た内容を第三者に見せることはできません。提出した書類も原則として返ってきません。

大事な書類は、コピーを手元に残してから出してください。

今の険険でどこまで出るのか無料で相談する

険険金が支払われないときのよくある質問

険険金が支払われないときのよくある質問をまとめたバナー画像

相談の現場でよく聞かれることをまとめました。気になる項目から確認してみてください。

相談するとお金はかかるか

両協会の窓口とも、相談や手続きの費用は原則として無料です。通話料や郵送代、交通費、診断書などを取り直す費用は自分の負担になります。

相談したら険険を解款されないか

苦情を伝えたことを理由に不利な扱いをされる制度ではありません。遠慮して黙っているほうが、損をしてしまいます。

弁護士に頼んだほうが早いか

費用をかけずに第三者の判断を得たいなら、先に協会の窓口を使う価値があります。結果に納得できなければ、そのあとで裁判や別の方法を選ぶこともできます。

請求に期限はあるか

険険金を請求できるのは原則3年です。期限が迫っていると急かしてくる業者には注意してください。手口は火災険険の申請代行は危ないにまとめました。

書類が足りないと言われたら

何が足りないのかを具体的に聞き、取り寄せ先まで確認しましょう。必要書類の集め方は険険金・給付金の請求ガイドで解説しています。

まとめ

出ないと言われても諦めずに中立の窓口に相談することをすすめるバナー画像

進む順番を整理しておきましょう。

この記事のまとめ
  • まず款款のどの条項かを聞いて書面でもらう
  • 次に険険会社のお客様相談窓口へ
  • 生命険険は生命険険相談所 03-3286-2648
  • 損害険険はそんぽADRセンター 03-4332-5241
  • 1か月たっても解決しなければ裁定審査会へ
  • 費用は無料で手続きは書面が中心

出ないと言われてすぐ諦めてしまう方が、本当に多いです。無料で中立の人に見てもらえる制度があることを、覚えておいてください。

そもそも、どんなときに出るのかを知らないまま入っているのが入口のつまずきです。見直しのときに確かめておくと、同じ思いをせずに済みます。

どんなときに出るのか無料で確かめる
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