以前、お客様からこんなご相談をいただきました。
「医療保険に加入しているんですが、虫歯で抜歯をすることになりまして。これって手術給付金の対象になりますよね?」
実はこのご質問、保険の仕事をしていると非常によく伺う内容なんです。結論から言うと、医療保険の一般的な手術給付金では、抜歯は対象外になることがほとんどです。
なぜ「手術」という言葉がつくのに給付されないのか? お客さまとのやり取りの中で説明しているポイントをまとめました。
なぜ「抜歯」は対象外になりやすい?
医療保険で手術給付金が出るかどうかは、主に「医科診療報酬点数表」という国のルールに基づいています。多くの保険では、このリストに載っている手術を「給付の対象」としています。そして、実は「抜歯」は医科報酬点数表にも項目があります。ですが、多くの医療保険の約款(契約書)には、「抜歯は免責(給付対象外)とする」と明記されています。そのため、保険会社としては約款の規定に基づき、支払対象外と判断されることが多いのです。
「抜歯」以外にもある!よくある「免責」手術リスト
医療保険では、抜歯以外にも「手術」という名前がついていても、給付対象外としているものがいくつかあります。契約内容によりますが、以下の項目は免責になっていることが一般的です。
- 抜歯手術
- 創傷処理(切り傷の縫合など)
- 皮膚切開術(おできの切開など)
- デブリードマン(壊死した組織を取り除く処置)
- 骨または関節の非観血的整復術・固定術・関節授動術
- 外耳道異物除去術・鼻内異物摘出術
これらは日常的によく行われる処置であるため、医療保険における「入院を伴うような大きな手術」というカテゴリーからは外れていることが多いのです。
インプラントが対象外の理由
「インプラントならどうなの?」と聞かれることもありますが、こちらも医療保険の対象外です。
理由は非常にシンプルで、インプラントは「健康保険が適用されない自由診療」だからです。医科診療報酬点数表にも手術料として設定されていないため、医療保険の手術給付金の算定対象にはなりません。
医療保険は非常に大切なセーフティーネットですが、「すべての治療がカバーされるわけではない」ということを知っておくのは非常に重要です。
もしもの時に「対象外と言われてしまった!」と慌てないために、ぜひ一度、ご自身の保険の約款(免責事項)にどのような記載があるかを確認してみてくださいね。

